日本橋の三井記念美術館で、ティーカップを集めた展覧会をやっているらしい。お茶好きは茶器も好き。ブランド食器はよく分かりませんが、美しいティーカップを見たいと行ってきました。
三井記念美術館は、重要文化財 三井本館の中にあります。

ここに入れるだけで嬉しい。

今回の展示物は写真撮影OKとのことで、ハッとしたやつを中心に色々撮ってきました。(動画撮影はNGです)
国ごとに分かれて展示が進みます。まずはヨーロッパ磁器発祥の国、ドイツから。

マイセン 19世紀後半の作品。ブランド無関心でも名前は知ってる。ヨーロッパで初めて磁器の焼成に成功したのがマイセンだそう。

立体装飾がすごい。この時代の流行りだったのだろうか、19世紀製作のマイセンの作品はとにかく立体装飾が目立つ作品が集められていました。
こちらも19世紀後半のマイセン。左側の作品をアップにすると…

ピンボケで申し訳ない。花びらのトゲトゲ感が伝わるでしょうか。カップ全周にこの飾りがついています。これは観賞用だったのか?それとも実際にお茶を入れて飲んでいたのか? ぜひ飲んでいてほしい。ヨーロッパの貴族はコルセットで気絶しそうになりながら、このカップの花びらで唇切りかけながらお茶していてほしい。

↑マイセン 19世紀後半。展覧会ポスターのセンターを飾っていたこの鳥さん。小物入れか何かと思っていたら、まさかのカップアンドソーサー。鳥さんは蓋のつまみだったのか… 周りにびっしり付いている小さいお花は、絵ではなく一つ一つ立体的なお花が付けられています。 これはさすがに観賞用かしら。

↑こちらは1760年頃デザインのマイセン(製作は19世紀後半)。ティーカップ以外の展示も多いです。土台に鳥の巣ある…

技を高めると大作に挑戦したくなるのでしょうか。一人ツッコミを入れながら鑑賞するのが楽しいです。これから食器売場でマイセンを見かけたら、あの鳥のすごいブランド…と思い出すでしょう。
20世紀に入るとだいぶスッキリしたデザインになってきます。下の画像は1904年のマイセン。

ポットのグレーの部分は今ならプラスチックですよね。これ磁器か陶器かは分かりませんが、全パーツ落としたら割れる素材には違いない。贅沢です。すぐ割りそう。

↑1905〜6年デザインのマイセン。ここまでくると現代のデザインと変わりません。可愛い!!
展示の初めの方がマイセン祭りで、その後は色々な窯のティーカップが見られます。
展覧会のサブタイトルが『ヨーロッパ陶磁に見るモダンデザイン100年』とありますので、20世紀に入ってからの作品がほとんどでした。
↓ニュンフェンブルグ20世紀初頭のデザイン。今も高級ブランドらしい。


左のカップをアップにすると…

持ち手がスミレの花…!可愛すぎる。
↓こちらはヘルマンオーメという窯の作品。とても素敵ですが、経営破綻してしまったと説明文にありました。展示物によっては詳しい説明文がついているので、歴史を知ることができます。(全展示撮影OKなのですが、文章は載せて良いのかよく分からんので隠しておきます)

他にも色々な美麗食器が展示されていましたが、まだまだ続くのでドイツはこの辺にして、お次はイギリスへ!

ロイヤルドルトン 1950年代 狐のコーヒーセット。

この表情。
↓こちらは1870年代のミントン。茶壺だと…!けしからん可愛すぎる。

蓋を取ったらどうなってるんだろう??
ヨーロッパで磁器が初めて作られたのは1700年代初頭。それまで磁器は中国から輸入する高級品でした。1870年代ならすでにヨーロッパ産の磁器が主流だったでしょうに、変わらぬ中国茶器への憧れを感じました。

↓ジノリ 1932〜38年。 ポロ、競馬、障害飛越など馬の競技が描かれています。イギリスっぽい。

さて、ここから個人的に優勝したデンマークの展示を数点紹介します。
↓ロイヤル・コペンハーゲン 1925年。タイトルが『北極熊付きトレイ』。北極熊付きトレイて…!そのまますぎて一人ウケる。

トレイに青いゼリーを入れたい。

かき氷もいいな。ブルーハワイ。
↓ロイヤル・コペンハーゲン 1923〜28年。たんぽぽ柄のカップアンドソーサー。

お花柄のカップはたくさんありますが、たんぽぽは珍しい。アップにするとピンボケしてしまうのですが、可愛さが伝わるかしら。

↓ビングオーグレンダール 1915年(原型デザイン1888年)鷺の食器達。

カップアンドソーサーやケーキ皿に、三羽の鷺さんはメニューホルダーだそう。

メニューよりメニューホルダーに注目しそう。
さて今回の展示で一番気に入ったのがこちらのティーセット↓

ロイヤル・コペンハーゲン 1899年デザイン。
一見シンプルな白磁かと思いきや、把手が蝶々!

ポットの蓋のつまみがバッタ、把手にはトンボがいます。

説明文に1900年のパリ万国博覧会でグランプリを獲得したとありました。
ここまで紹介したのはほんの一部で、他にもオランダ、デンマーク、オーストリア、スウェーデン、フィンランド、旧ソビエト連邦の展示エリアがあり、お気に入りを見つけるのも楽しいです。

そしてやはり三井記念美術館が良かった。展示室自体に美術価値があります。クラシック建築好きにはたまらない。

エレベーターが重厚。良き…

↑展示室を出た後に、かつて使われていた書庫の扉がありました。地下には大金庫もあるそう。

お茶がまだヨーロッパで貴族しか飲めなかった時代、茶器も貴族向けに豪華な装飾のものが多かったとか。時代を経て庶民もお茶を飲めるようになると、一般家庭にも合うデザインが出てきたと言います。初めのマイセンの立体装飾カップとかお城でしか使えない気もするので、キャプションは19世紀後半とあってもデザイン自体はもう少し古い時代にされたのかも?など推理するのが楽しいです。(キャプションはデザイン年が書いてあったり無かったりします)
今回の展覧会は主に20世紀の作品を展示しているのでそういった時代の変遷には触れていませんが、ヨーロッパ磁器の歴史が十分に楽しめました。今後食器売場で、あの北極熊のブランド…あの狐の…と思い出すことでしょう。
2026年6月21日まで開催中です。















ルシアンキャラバンはお試しティーバッグで。










































